エロの風景 6 電車にて

なにもないところに潜むエロというものがある。日常の見慣れた光景が突然、非日常になるときがある。そんな瞬間に感じるエロをスケッチしてみよう。
「見てよ、あの女」
「まったく、あんなのがいるから勘違い野郎が減らないんじゃないの?」
ガラガラの電車は、都会の中心を突き抜けていく。
これほど客が少ないのは珍しく、次の駅ではたくさんの乗客が来るだろう。
それまでの刹那。
女はその座席で大きく足を開いて、これみよがしにパンストに包まれた股間を見せつける。
そして、爪を立てて、パンストを引き裂く。
遠く離れた座席にたまたまいた2人の女性だけが目撃者だ。
「いやらしい、見て」
囁く。
剥き出しになった陰部には、真っ赤な棒状の器具が突き刺さり、スイッチを入れたらしく、くねくねと動きはじめる。
女は右足を座席の横のバーにひっかけて、腰をくねらせている。
あえぎ声も器具の音も、走行音で聞こえない。だが、艶やかなルージュで彩られた唇を開いて、舌を、空中にあるなにかを舐めるかのように突き出して動かす。
醜いまでの美しさ。差し込む陽光に照らされる女の横顔。
ゆっくりと器具を引き出す。
「大きい……」
体内から出てきた器具は、眺めていた女たちの想像を超えていた。
どろりと淫汁が滴るそれを、女は舐めた。そして開いている赤黒い陰部に指を這わせる。
もうすぐ電車は次の駅だ。
ターミナル駅で、大勢の人たちが乗ってくるに違いない。
そのとき、彼女はどうするのだろうか。
アナウンス。そしてスピードが落ちていく。
振動が大きくなる。
その中で、女は器具を再び肉の中へと突き入れていく。
ホームに入っていく。大勢の客がホームに並んでいる。そして電車は停車する。
女はさっと優雅に立ち上がり、スカートをパンパンとはたいた。
そして眺めていた女たちを一瞥する。唖然としている彼女たちに、微笑む。
ドアが開くと、女は大勢の人たちが並んでいるホームへと消えていった。
シートと床には、彼女の淫汁が微かに残っていた。

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