いまは普通に文庫コーナーで団鬼六先生が並んでますからねえ
70-80年代頃のSM小説は、日陰にあるのか、それともメジャーなのか、よくわからない状況でした。
というのも、いろいろな本屋さんには、SM雑誌のコーナーがあって、立ち読みだって少しはできたのです。店主の目を盗みながら、巻頭のグラビア、そして連載小説、さらに華麗な挿絵、とさっと眺めるスリル。
学生だったので、そのままレジに持って行くわけにはいきませんから、見るだけです。
ところが高校ぐらいになると、クラスの中で平気でこの種の雑誌を持ち歩いているやつがいて、驚きました。
「制服でも買えるよ」とそいつに教わり、少々遠い街の書店に行ったところ、そこは、半分は新刊で普通の書店。半分は古本とエロ本、という構成の、やや大きな書店でした。本当にこんなところでOKなのか、と思いつつ、うろうろしていると、新刊コーナーには子どもを連れた主婦とかが主婦向けの雑誌や子どもの絵本を買いに来ていて、書棚を隔てた反対側には、欲望に目をぎらつかせた男どもが、SM雑誌やエロ本を立ち読みしている、という、なんとも妙な光景。
最初は当てられた感じで、その光景だけで疲れてしまって、帰りましたが、それから何度か行くうちに、さすがに制服で買うだけの度胸はなく、土日に私服で買うことができるようになったのです。買ってしまえば、「そんなの当たり前」という感じになるから、不思議ですね。日常になってしまいました。
そして深夜の「イレブンPM」(日本テレビ系列)では、日活ロマンポルノで、SM映画が作られるたびに、その宣伝としてかなりの時間を割いていました。私はまだ、劇場でそれを見ることはできないガキでしたが、この番組で、団先生や谷ナオミをよく見ていたものです。親が起きてくることのないように祈りながら……。当時は居間に1台のテレビしかなかったので。
大学に行くようになって、三本立てで、何回かにわけて、この映画の大半を見ることになりますが、この頃はまだ、そんなことになるとは思ってもいませんでした。
それにしても、いまでは角川アウトロー文庫のおかげで、たいがいの書店に、あの頃、連載でよく読んでいた団鬼六先生の作品が並んでいますよね。こういう時代になるとも、思ってもいませんでした。

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