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隣の肉便器さん 6 酷いことをしなければならない

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 正当化する理屈が欲しかったに違いない。それも、僕の、つまり男の理論ではなく、彼女なりのもので。
 奇怪な隣人と同じ建物で生活するわけにはいかない。そこまで美希は思い詰めていた。それを解消する方法はひとつ。隣人の奇怪さと向き合うこと。美希の想像とは違うものであることを祈ること。
 そして、憐れな生き物、ナポリンを守るためには僕たちがいるべきだ、という理屈。どんなことをしているのか知らずに、関係を断つことはできない。知らないままでは済まない。つまり結局、好奇心。
「わかりました」
 オサムは、ミキリンの言葉に感銘を受けたようだった。さっき僕に言ったことをほぼそのまま彼女は2人に告げたのだ。ただ、なにかあったら全力で止める、というところだけは言わなかった。巨漢のオサムを前にして、僕たちで止めるなんてムリじゃないか、と感じたからだろう。
 だから美希が告げたのは「おまえらの愛の形とやらを見せてもらおうじゃねえか」ということに尽きる。
「ありがとうございます」とナポリンが頭を下げた。
 そしてニコッと笑った。
 結果がどうあれ、僕たち4人の人間関係はまた強いものになった気がした。
 それをつなげているのは、ナポリンなのだ。
 ナポリン。なんて素敵な子なんだ。そしてどうして変態なんだ。肉便器なんだ。そんなの不公平だ! この世界は間違いだらけだ!
 もっとブサイクでぶくぶくのやつがなればいいのに。
 あ、この失言は撤回するけど。内なる声だから。
 オサムだって、ナポリンだから妻にしたんだ。恋愛ではなにが起きても不思議ではない。だけど、不公平な気がした。美女と野獣というか、可愛い子と怪物。
 ナポリンが「ミキリン、お願いがあるの」と声をかけた。
「私のこと軽蔑して」
 可愛さと憎さは表裏一体だ。大好きだったアイドルのなにげない一面に嫌気がさして、とたんに大嫌いになる、といったことはあり得るだろう。
 でも、会ったばかりの僕たちだ。いきなり軽蔑しろと言われても……。
「いいわ」
 美希はマジメな表情を崩さない。怒ってるのか。
「じゃあ、はじめるね」
 少し違和感。
 オサムがなんでも命じていくのではないのか? ナポリンは自ら黒い磔台に背を当てていく。ここははじめてではないようで、慣れている。
 ナポリンが位置を決めると、オサムは甲斐甲斐しく、手首、足首に磔台からのストラップを取り付ける。首輪をし、鎖をあえて磔台の上の方にあるフックに引っ掛ける。細いうなじが剥き出しになり、顔が斜めになる。首吊り状態。
 僕が檻の中へ入ろうとすると、美希が先に入り、オサムも脇に避ける。
「見損なったわ」
 美希はペッと唾をナポリンの顔に吐きかけ、頬を平手で打った。
「汚らしい」
 もう一度、反対側を平手で打つ。
「お友だちになれるかと思ったに……」
 美希の目に涙が浮かぶ。本気で怒っている。彼女のこんな姿、見たことがなかった。
「ごめんなさい」
 ナポリンが子供のような声で謝る。彼女も涙目だ。
「なによ、これ」
 美希は乳首を穿つリングに指先を入れた。ピンクのマニュキュアをしている。少し長く伸ばしている。仕事に支障ない程度の長さだが。
「みっともないわね」
「ああっ」
 ゆっくりと引っ張ると、乳首が伸びる。よく見ると、ナポリンの乳房には点々とシミのようなものがついていた。
 ゴクリと生唾を飲む。
 オサムはナポリンのおっぱいに、どんな酷いことをしたんだろう。
「お仕置きしてください……」
 ナポリンの甘い声。
「するわよ」
 同じ女性として。いや、同じ女性だからこそ、だろうか。
 美希に隠されていた変なスイッチが入ったような気がした。僕にはこれまで見せなかった彼女だ。それは新鮮でスリリングでちょっと怖く、だけど美しい。ナポリンが越してきてから、メロメロになっていた僕だったが、なんだ青い鳥は家にいたじゃないか、と気づく。
「では、これを」
 オサムは、ひとまわり小さくなったような気がした。怪物というよりしもべだ。
「なに?」
 彼が美希に渡そうとしたのは、黄色いプラスチックの細長い棒だ。20センチほどだろうか。尖端に小さな突起が2つある。スイッチは手元にスライド式のものがあるだけ。ただ、大人のオモチャにしては武骨なのだ。輪を重ねて固めたような段々があり、どこかに入れるような雰囲気ではない。もっとも、変態というからには、そうした工具のようなものをとんでもない使い方をするのかもしれない。
「こうするんです」
 オサムはその尖端を乳首のリングにあてた。そして親指でスイッチを押し上げると、バシッと鋭い音がし、リングに火花が飛んだ。
「ぎゃうん!」
 ナポリンは蹴られた子犬のような声をあげた。
 ぶわっと全身に汗が滲んでいく。
 拘束され首を半ば吊り上げられ、不自由な姿でもだえている。
「電流です」
 オサムはそっと美希に渡す。やってみろ、というのだ。
 おそらく、美希は生まれてはじめて、誰かをいたぶるために作られた道具を手にした。
 珍しそうというよりは、気味悪そうに受け取り、右手で感触を確かめ、ボタンを押し上げると、パシッと尖端に火花が飛んだ。
「どうぞ」
 オサムに促され、向かって左の乳首のリングにそれを押し当てた。
「いくわよ」
 とオサムに言い、ボタンを押し上げた。
「きゃあああ!」 
 ナポリンの叫び声は演技ではない。ただ反応しているのだ。
「ここだと、いくら叫んでもいいので、彼女は楽しいのです」
 オサムの解説は、なんだか奇妙だ。どう見ても楽しんではいない。その意味では、いまこの部屋にいる誰もが居心地が悪く、心から楽しんでいないような気がした。
 その中で、隣人を含め3人に醜態を晒しているナポリンは、確かに思う存分彼女らしさを発散しているのかもしれない。
「やってみる?」
 美希は僕にその器具を押しつけて、下がった。ハンカチで涙を拭っている。
 生まれてはじめて、ナポリンのようなかわいい存在に電流を流して悲鳴を上げさせたのだ。
 もちろん、僕だってはじめてだった。
 学生時代から、僕の周りでは暴力的ないじめはなかった。精神的ないじめはあったみたいで、僕が知らない間に問題になり、処理されていった。いじめに関する痛ましい事件を知るたびに、自分は知らずに育って幸せだったと思う。
 それがここにきて、どういうわけか、ナポリンに酷いことをしなければならない。
 ただセックスして帰るだけでもよかったのに。


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