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小説 官能アドレセンス 9 冷たくされるのも好きなんです!

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「答えられるかしら」
「私って、いろいろなことをしてきたんで、恥ずかしいほどエッチな女なんです」
 自分を客観視できるのだから、かなり男っぽい性格なのではないか。
 こんな小柄でかわいらしい外観にエッチな肉体、そしてスケベな心が宿っているのだとしたら、男は列をなす。そんな自分を客観的に眺めているとすれば、かなり強靱な心の持ち主なのかもしれない。
「だけど、本当は一番、大好きなことがあるのに、まだぜんぜんできていないんです」
「ふーん、なに?」
「私って、すごくまじめで責任感の強い人に叱られたいんです」
 なに言ってるんだ、こいつ。
「それも、男の人じゃダメで、女の人がいいんです」
「仕事とかで?」
 話は噛み合いそうもない。
「えっと。私、お姉さんみたいな人に叱られたいんです」
「ん?」
 ノンアルは、ひどく苦い。
「どうすれば、叱ってくれますか?」
 小首を傾げるしぐさは、必殺技だろう。何人もの男たちがクラッとしたに違いない。愛らしいペット。小動物のように。純粋無垢な瞳でじっとご主人様を見つめ、首をかしげる。うわー、かわいい、と相手が動物なら頬ずりしたくなる。
 さて。彼女はタヌキかキツネかネコか、得体の知れない化け物か。
「叱ってほしいっていうのは、具体的にはどういうこと?」
 なにも思い浮かばないので質問をしたのだが、それはしない方がいい質問だったかもしれないと後悔する。
 なにしろ彼女はパッと明るい笑顔になったのだ。それはまるで、魚がエサに食いついた瞬間。
「具体的、ですね! いろいろあるんです。たとえば、いまみたいなとき」
 彼女はいきなり足をテーブルにのせた。
 美しい足が、ガラスのテーブルの上に並ぶ。
「こういうことしたらダメですよね?」
「ええ、まあ」
「叱ってください」
 それは難しい。
 人間、どういうときに叱るのか、私も一瞬記憶が飛んだ。
 想像を遥かに越えたシチュエーションだった。
「だめですかあ?」
 また小首を傾げる。クソッ。
 私は立ち上がった。なにかしないわけにはいかなかったので、まずいビールの残りを捨ててオーガニックのジュースにした。
 叱ってください、と言われて、すぐ叱れる人などいるだろうか。
 むしろ叱れないではないか。誰だって叱られたくはないので、誤魔化そうとするから叱りたくなる。それを、叱ってと頼まれたら、喉に餅でも詰めたような妙な具合で、なにも言葉に出ない。
「それは、一種のプレイ?」
 思い切って口にしてみた。それぐらいの知識はある。私の乏しい知識とイメージでは、いい年をしたオヤジがSMクラブに行き、うら若い女王様に叱られて喜ぶプレイが浮かぶ。
「うーん、プレイって言っちゃうと、ちょっと違うんですけどお」
 どう違うのか、具体的に教えてくれなければやりようがない。具体的に知ってしまったら、やらなければいけなくなる。だから質問したくない。
「なんて言えばいいのかな。私って、けっこうマゾなんですけどお」
 はいはい、サドとマゾね。やりたい方とやられたい方ね。彼女はやられたい。それも私のような女にやられたい。
「お仕事っぽいのって苦手なんです。プレイだからって割り切ってやれたら楽なんですけど、ぜんぜんそういうの入れないんです。お仕事のときはちゃんとやりますよ、もちろん。だけど、私がやりたいことじゃないんです。心の底からワクワクして、弾けたくなるようなことじゃないんです」
「ちょっと、わからないわ。ゴメンね」
「いいんです!」
 彼女は目をキラキラさせている。身を乗り出してくる。胸の谷間が揺れている。
「いまみたい冷たくされるのも好きなんです!」
 こっちはまだなにもしていない。正直に現状を伝えただけで、それほど喜ばれると困る。彼女はプレイのような関係は嫌だと言うが、私はプレイとでも思わないとなにもできないだろう。
 だって、一ミリも彼女を叱りたい欲求がないのだから。
 帰ってくれと怒鳴りたい気分でもなく、もう少し彼女を観察したい気はある。かわいいねえ、と頭を撫でてあげたい欲求はあるものの、バカバカしくて実行できない。抱き締めるほど、まだ関係はできあがっていない。
 この状態で叱るには、どうすればいいのだろう。
「お願いです。私、今日からお姉様のご命令に従います。なんでもします。お仕事もお姉様にお伺いを立ててから引き受けます」
「ちょっと待ってよ。勝手に決めないでよ」
「ごめんなさい。すみません。でも、ほんとに、ほんとにお姉様こそ理想的な私のご主人様なんです」
 熱烈歓迎、という文字が浮かぶ。
 私の見えないところに、そんなネオンが光っていて、それは彼女にしか見えないのだろう。
「困ったわ。私、そういうの、ぜんぜんできないわよ」
「いいんです! お姉様はそのままでいいんです。思ったままに行動していただいてかまいませんから」
 突然、ソファーからおりると、カーペットに膝をつき、額をカーペットに押しつける。
「どうか、波野亜希江のご主人様になってください!」
 私の上にキラキラしているらしい、彼女にしか見えないネオンのスイッチをぶち切りたいと思っているのだが、どうやればいいのかわからない。
「しょうがないわね」
 思わず口をついたのは、そんな言葉だった。実際、これはしょうがないことじゃないか。どうしようもないことじゃないか。なにもできないし。この場はこれで納めて、明日からは知らんぷりでいいのではないか。
 残念だけど、私はこの子と付き合うことはできそうにない。
「うれしい! お姉様」
 彼女は私の足に抱きついてきた。
「あっ、あなた!」
 狼狽する私。彼女は、パクッと私の親指を口に入れたのだ。
「ふふふふ」
 ものすごくうれしそうに、足の指を口に入れて舐める。
「くすぐったい」
 彼女を喜ばせるだけかもしれないが、つっけんどんな言葉しか出ない。
「やめなさい」
 うれしそうな表情で、どこで覚えたのか、いかにもおいしそうに指をしゃぶる。親指だけではなく、ほかの指にも舌を伸ばし、さらに大きく口をあけてぜんぶ入れようとする。



★小説「亜由美」第一部★
亜由美第一部

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女子大生となったばかりの亜由美。剛介との出会いから、自らのマゾ願望がいっきに開花。理不尽な辱め、処女喪失、輪姦からはじまってタップリ、被虐を味わうことになります。



★小説『亜由美』第二部★
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メス豚女子大生となった亜由美への本格的な調教が繰り広げられます。大学でも便所でも商店街でも……。苦悶と快楽が彼女の日課になっていきます。


★小説『亜由美』第三部★


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メス豚女子大生・亜由美の完結編。壮絶な輪姦合宿から同じ大学の女子を巻き込んでの拷問実験へ。連載時にはなかったエンディング。


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