奴隷未満(期間限定Ver) 11 敏感なところ
「ああっ」
逃げられないことはわかっていても、彼女は少し暴れます。それは、わたしから見ると貴史様を挑発しているようにしか見えません。彼女って、したたかなんです。
足をつかんで、そこにベルトを取り付けました。太い鎖をつけて、コンクリートブロックを吊します。ブロックは宙に浮いています。
「あー、ひどい-」
片足だけなのです。ぴーんと体が伸びてしまいます。
自由な左足にもベルトをつけますが、それに鎖をつけると、「おまえが持て」とわたしに持たせるのです。
「頭の上だ。もっと高く」
引っ張り上げると、彼女は膝が曲がっているものの、股間を見せびらかすように足を開いたかっこうになります。
「負けるなよ、万結」
「はい」
その場を動いてはいけないのです。
貴史様は、彼女の体を点検するようにケインで叩いていきます。鈍感なところ、敏感なところ。それの場所を確かめるかのように。
そして彼女は彼が望む反応をしなければならないのですが、彼は気に入らないとより強く何度も同じところを叩くのです。
「あっ、きゃっ、ひっ」
さまざまな悲鳴をあげて、彼女は体をゆさぶります。わたしも引っ張られますが、なんとかガマンして、必死に彼女の足を高く上げたままにしておきます。
足、お尻、腰と叩き、脇腹や脇の下、そして乳房まで……。
ギャンギャンと悲しげに泣く愛菜さん。直線的な傷跡がオッパイやお腹に赤く浮き上がります。
反対側に回って背中やお尻を叩き、涙でぐちゃぐちゃになっています。鼻水や涎まで垂れています。
最後に股間にケインをやさしく当てました。
「おまえは、ここを叩かれるとどうなる?」
「あっ、ご主人様。そこは敏感なところなので」
「理屈はいいんだよ。どうなるんだ?」
ピタピタと軽く当てています。
彼女の震えがわたしにも伝わってきます。
「すごく苦しいです」
「じゃあ、今夜はここを叩くのはやめておこうか」
彼女は首を振っています。自分から求めるのはつらいのです。だけど、もしなにもされなければ、ここへ来た意味がありません。だって、楽しみにしてきたのですから。
奴隷って、こういうとき、どうするんだろう。わたしはすごく熱くなっていました。
「ご主人様。お願いです。愛菜のおまんこを叩いてください」
「そうなの? やってほしいの? でも、悪いな。苦しいんだよね」
「大丈夫です。わたし、叩かれて、痛くて、苦しいのが好きなのです」
「ふーん。だけど、やっぱりかわいそうだな」
「お願いです、どうか、手加減なくぶっ叩いてくださいませ。愛菜への罰をください。愛菜は悪い女ですから」
「そこまで言うなら」
ビシッと、いきなり打ち込みました。
わたしは、叫びながら体を縮めた彼女のせいで、前のめりになってしまいました。そのせいで、貴史様の肩に彼女の足が当たってしまいました。
「万結。おまえ、動いたな?」
「ごめんなさい。すみません」
「おまえも罰が欲しいのか?」
まさか。貴史様。わたしを吊して笞で叩くのでしょうか。
「やめてください! お願いです。その子にはなにもしないでください。悪いのは愛菜です。愛菜だけを罰してください」
「そうか? しかし、下女だって、ダメなときはきちんと躾けてやらないとならない。そうだ、万結。おまえは、今日、ここに黙って来たね。その罰もあるな」
ドキドキします。やられちゃう……。
「ご主人様。それだけはお許しください」
妙なもので、なぜか愛菜さんは憎んでいるはずのわたしをかばうのです。だけど、それって、自分だけが貴史様からの罰を受けたいってことですよね。つまり欲望だと思うのです。わたしだって、その点では負けていません。わたしにだって、黒くドロドロの欲望があるんです。この場で、裸になって吊されたいんです。
「いいだろう」
えー。
そこはあっさり引き下がる貴史様。やっぱりわたしはただの下女なのですね。
「だが、罰は与える。そうだな。おまえ、あの喫茶店の学生とデートしてきちんと抱かれてくるんだ」
「え!」
「抱かれるという意味は、ちゃんとすることをする、つまりセックスだ」
「だって、わたし、彼のことを好きでもなんでもないし」
「デートはOKしたんじゃないのか?」
「だって……」
総治君。わたしは予備校生。彼は大学生。先輩でもなんでもないですが、人生の先輩であることには違いありません。好きでも嫌いでもありませんが、ナンパされたので、それもいいかなと思ったのです。
「いいね。積極的にいくんだぞ」
「はい」
「一週間の試用期間中にちゃんとセックスできなければ、契約解除だ。おまえを下女にするのはあきらめる」
「そんなー」
わたしは思わず鎖を思い切り引っ張り、「ぎゃー」と股裂きみたいになった愛菜さんが叫んでいました。ゴメン、ゴメン。
「おまえ、やるなあ」と貴史様は笑っています。
「今日はここまでだ。帰れ」
「まだ……」
「だめだ。下女の時間は終わった。さっさと帰れ。明日の朝は十時に予備校の職員室前に立ってろ。遅刻したら承知しない」
「はい」
わたしはこの続きを見たかったのですが、思いがけない罰をくらって動転していたので、とにかくそこを出ました。
なんだか急に夜の町が怖くなって、急いで家に帰ったのです。
貴史様のことですから、この罰で、わたしが諦めて、たとえば明日の朝、姿を見せない、ということを期待していたのかもしれません。
だけど、貴史様はわたしという女を知らないのです。まだ、少しも。

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