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自縛霊 32 惨めすぎる作業

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「よろしくお願いします」と父母。
「今生の別れってやつになるんですが、なにか声でもかけてやってくれませんか」
 父母が恐る恐る、私に近づいてきた。全裸でドロドロになって惚けている娘の姿を正視できない。
「理菜。がんばれよ」と父。チラッとでも目を合わせるかと思ったが、最後まで顔を背けていた。
 母はチラッと目を合わせたものの、ハンカチで涙を拭い、そのあと鼻と口をおさえながら、「みなさんの言うことをちゃんときくのよ」と言い、真っ先に廊下へ逃げ出した。
 腐った雑巾でも見るように。
 確かに部屋は臭い。かなり慣れてしまっていた私でも、外気が流れ込んできて、このとんでもないニオイに顔をしかめた。
 両親は振り返らなかった。倒れそうになる母を父が支えながら消えた。
 捨てられた……。すでに勘当されているけど。ホントに籍まで抜くのか。わからない。だけど私はあなたたちの娘であることには変わりがないのだ。ちくしょう。
「告発はしないでおこう」と谷津は、勇と源六さんに宣告した。
「理菜に会いたければ年間パスポートを購入するんだな」
「年間パスポート? どうすれば手に入るんですか?」
 勇がぼんやりと谷津を見上げている。
「さあなあ。売れない漫画家や潰れかけの喫茶店のおやじではムリだと思うけどね」
 すると剛之が「会員に空きがあれば売りに出ることもあると思うけど、メンバーズカードは保証金一千万以下はないから」とこともなげに言う。
「理菜。おまえにそれだけの値打ちがあるかどうか。確認してからになる」
「値打ちがなかったら?」
「そのときは、かわいそうだが、売り払う」
「売り払う……」
 呆然となった。こんなに努力してるのに。間違った努力だとは思うけど。
 父母もファンもいなくなって、勇と源六さんしか残っていない。剛之と谷津さんの存在感は強烈だった。アルコール度数96度のウオッカのように、いくら薄めても飲み込めない。
「おまえら、理菜を洗ってこい。そのあと、この部屋をピカピカにしろ」と谷津さんに言われると、反論できる者はいない。
 勇にバスルームに連れ込まれて、何度目かのシャワーを浴びた。お湯を2つの穴の中に入れて洗浄する。
「どうしたんだ」
 泣いていた。惨めすぎる作業。
「もういい。出て。自分でやる」
「だけど」
「行って!」
 勇を追い出し、自分で体を洗った。小さな鏡に映る自分は、少し痩せて、目の下に隈ができ、人相は悪かった。そもそも美人ではないけど、人前に出るときはもう少し溌剌として、見られる顔だったはずだ。
 髪の毛を何度も洗ってゆすぐ。お尻の穴も指を入れて洗う。それが、こうなってしまってから、自然に身についていた。
 スカアイドル。そんなのアイドルじゃない。世の中から、はずれてしまった感じ。
「まだか」
 剛之だった。扉を開けて、見ている。
「もうすぐ」
 自殺でもしているかと思ったのか。
 カミソリはあるけど、そういう気分ではなかった。殺されるまで死なない。なんとなくそんな気持ちになった。それは憑依した秋夫の意志みたいだった。自殺したくせに。
 部屋掃除は大変そうだった。見たこともない換気扇を分解している。谷津さんが小姑のように指示し、関係ないところまでピカピカにさせられていた。
「いいか。不動産屋に返すんだからな。少しでも汚れていて難癖つけられたら、おまえらが費用を出すんだぞ」
 そういうことか。
 剛之は、どこから見つけたのか、トレーナーとスタジャンを持ってきた。それを素肌の上に身につけた。
 窓が黒く潰されたワゴン車に乗せられ、街を離れた。短期間だったけど。私の人生は大きく変わってしまった。
 眠っていたらしく、気づくと高速を走っていた。深夜である。だからまた寝た。
「降りろ」
 田舎にでも行くのかと思ったが、普通に都会だった。ビルがいくつも建っていて、大きなスタジアムが見えてる。
「朝になったら、また来るから」
 どこかのビル。裏口から入った。セキュリティカードを剛之が持っているのが、なんだか笑えた。あんな人間でも、カードさえあれば通過できちゃうんだ。
 細い廊下から非常階段に出て、地下に降りていった。カギを開けて、狭い物置に入れられた。後ろ手に手錠。足首に革の足枷をつけられて、その金具にロープを通し、スチールのラックに縛り付けた。
 寝袋を床に敷いた。
 彼らは出ていき、閉じ込められた。
 真っ暗闇だった。
 まさかねえ、こうなっちゃうとはな。
 秋夫! まだいたんだ。
 出られなくなった。こうなったらおまえに付き合うしかない。
 あんたのせいで……。
 おかしいよな。幽霊なんだし。憑依したからって、そこから出られないってさ。自由にいろんなところへ行けるかと思ったんだけどな。だったら、役に立つけど、おまえの中から出られないんじゃ……。
 私の言葉は聞いていないんだ。


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あんぷらぐど

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木曜日・金曜日
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土曜日・日曜日
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月曜日
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1970年代からのSM小説を読み、書き。「仲ゆうじ」などのペンネームで「SMセレクト」などに小説を書かせていただいておりました。
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