堕ちる AとV 68 彼らは欲望に素直だった
水絵の手首にかけた縄をしっかり後ろ手で縛り、さらに肩甲骨へ引き上げて、あっという間に首から乳房を回して固定してしまう。留岡が乱暴に縄を握ってゆさぶると、水絵はされるがままにバランスを崩し、乳房が揺れる。
外国人たちはうれしそうに写真を撮ったり、感心している。
「行け」
縛られた水絵をバスに乗せる。男たちもぞろぞろと乗っていくが、そのときに留岡がなにかを告げたら、みんなが興奮している。それは運転席の後ろのパイプに水絵を縛り付けて、男たちは自分の席に着く前に、水絵の乳房を平手でひっぱたいていくことになったからだ。
バシン、バシンと容赦のない音が響くが、水絵の悲鳴は小さい。
ステップの下から見ていると、男たちは叩いたあとにぎゅっと握ったり、乳首をつねったりもしている。
口を開いて、涎を垂らして耐えている水絵。これからどれだけ過酷な目に遭うのか、萌子は想像しただけでじわっと股間が濡れてしまう。
今夜、水絵で楽しもうと思っていたが、それを遥かに越える暴虐がいまはじまったのだ。
通訳兼ガイドのおばさんは、小菅と名乗った。運転手は中年の男だが、水絵のことをおもしろがっているようだった。
後部にテーブルのあるサロンバスだった。30人ほどの定員のところに18人の男と通訳兼ガイドの小菅だから、萌子たちが乗っても余裕があった。
男たちは後部のサロンに座る。
中型のバスは背が高く窓ガラスはスモークだったので、そこに彼らがいたことさえも萌子たちは気づかずにいたのだが、すべて見られていたらしい。
「四つん這いで歩け」
赤く乳房を腫らした水絵の縄を外し、乳房のみ改めて縛る.。縄を首に巻いてリードにする。お尻をふりながら、膝をついて彼らの待つ後部へ行く。犬のように。
その股間も赤くぷっくらと膨れているように見えた。
男たちは水絵がやってくると、その体を触り、尻を平手で叩く。
小菅がなにかを言うとみんなが手をあげた。
「スパンキングしたいんだって」
水絵は座っている男たちの膝の上に乗る。お尻を捧げて、ひっぱたかれる。男たちは「ミズエサン、ダイジョブ?」とか「ミズエサン、キレイ」などと言いながら彼らの上をリレーされていく。首に食い込んだ縄を乱暴に引っ張りながらも「キレイデスネ」とか「ワルイコデスネ」といったカタコトの日本語で水絵をからかう。
バスはゆっくり動き出していたが、誰も気にとめる者はいない。
お尻と乳房を赤く腫らして1周したあとは、ファスナーを下げてペニスを取り出した者から、「ミズエサン、コッチコッチ」とか「ミズエサン、キテクダサイ」と誘う。
水絵はご褒美ほしさに飛び回る子犬のように、固くなっているものに向かっていき、両手と口で愛撫する。
「コッチモ、ミズエサン」
「イソイデ、ミズエサン」
からかわれているのだろうが、しだいに男たちは真顔になっていく。何人かは我慢できなくなり、背後から水絵の腰にかぶりつく。2人がかち合い、何事かを言い合ってから順番が決まる。
なにかしらの力関係がすでにこのグループにはあるようで、おとなしくしている人たちと、アクティブな人たちにわかれる。アクティブな者も順列のようなものがあるらしく、もめ事にはならずに済んでいた。
最初の男が背後から水絵に入れる。
事がはじまってしまえば、国籍や人種はあまり関係はない。問題はペニスお大きさとスタミナぐらいのものだ。
通訳の小菅が萌子に「コンドームはないの?」と聞いた。
「あります、少しなら」
「買ったほうがいいわ。みんなに配って」
バスを途中でとめて、萌子はドラッグストアでコンドームを購入してきた。そこは見慣れた街だった。電気街がほど近い。秋葉原なのだ。
萌子は男たちにそれを配り、いままさにやっている男にも渡した。彼は純朴そうな笑顔を見せて、慌ててそれを装着してまたはじめた。
ある意味、スレていない彼らは欲望に素直だった。萌子はちょっと心が揺さぶられた。彼らにならされてもいいかもしれない。
ハイタッチをしながら、一発目をすませた男を讃える仲間たち。2人目がすぐインサートされる。水絵にフェラチオをさせながら待つ男。どのペニスも旅先ということもあるだろうが、しっかりと固く、反り返っている。
「彼ら、若いわね」と小菅。「あなたも欲しくなったんじゃないの?」
そこで萌子はハッと我に返る。頭で考えることと実行することは違う。自分は水絵にはなれない。それに水絵の体は、しなやかで次々と太く長いものを受け入れて、そのために産まれてきたに違いないと思える。あれほどの魅力は自分にはないし、いまここで裸になったとしても惨めな思いをするだけだ。
「縛ってやろうか?」
留岡がニヤリとする。
「いえ。私にはムリです」
彼はそれ以上は言わなかった。強制されたら恐ろしいことになったかもしれない。考えてみればアパートの連中は、水絵以外にはなにも強制しないのだ。
かつて大川部長の舎弟である東という巨漢に言われたことに反発も感じたしショックも受けた。
──虫があなたたちを楽しませているうちは、それでいいと思う。でも、虫ケラはしょせん虫ケラですからね。いつかみなさんも処分したくなるでしょう──
そのとき、駆除される側にいるのと駆除する側にいるのとでは大違いだと彼は教えてくれた。駆除する側にいる者は、水絵のように虫ケラの快楽に浸ってはいけないのだ。
その理屈からすれば、鑑賞にたえて楽しませてくれる間は、虫ケラを飼育する理由がある。だが、そうでなくなったときには処分の対象になる。
東は、虫ケラの処分はプロに任せたほうがいいとも言っていた。大川部長や東たちはプロに含まれるようなニュアンスだった。

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