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くされ作家のクズ箱 その23 異物は虚無との戦いか

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 くさった頭でいつもなにを考えているのか。その中身をSM小説との出会い(70年代)から綴っているわけだが……。

 A感覚、アナル、道具立て、浣腸、拡張と話してきたので、異物挿入という責めについても触れておきたい。
 異物については、SM小説ではさまざまなバリエーションがあるものの、おおよそ次のような目的が主ではないかと思う。
1、大切なあそこに、あんなものを。
2、とうてい入るとは思えないものを。
3、絶対入れてはいけないものを。
 1は、基本的な異物責めである。女性器、泌尿器、肛門に「本来の目的とは関係のない異物を入れる」ことは、とても子どもじみた行為ではあるが、根強いパッションが感じられる。野菜、器具などが多いが、受話器からはじまって携帯電話、そして現在ではiPhoneを入れるのはもはや「伝統芸能」な感覚である。
 ある意味のフェティシズムもそこにはあるだろう。彼のiPhoneを秘部に入れる、という行為にはただの異物挿入とは違う意味合いが含まれる。また、最近は鼻孔に注ぎ込むこともあるが、美しい顔を歪めながら、嗚咽する相手を眺める責めと言える。
 いずれにせよ「してはいけないことをする」背徳感もかつては強かったが、現在ではこれはかなり薄くなっている。たとえば性器については、大人のオモチャが一般的になっていることも多いに影響していると思う。あれを入れるなら、野菜を入れるぐらいはそれほど異常でもない、と。だったらもっと危険なもの、普通じゃないものを入れたいと考えて、パンツ、虫などの生物、生ゴミなど汚物と変化していく。そして、それは2の「とうてい入るとは思えないもの」であるとか3の「絶対入れてはいけないもの」に向かうわけだ。
 2は恥ずかしさを超えて達成感である。巨大なディルドを入れるとか、野球のバットを入れるとか、カラーコーンとか。
 これもいろいろ考えられる。こちらの異物には「暴力」を秘めた意味合いがこめられている。「こんな大きなもの、ムリ」というところを強引に進めていく。征服し達成する行為だ。または、さらに「破壊」も含まれる。
 本来は「こんなものを入れられても感じてしまう」といった羞恥が強くあったはずだが、これも現代はあまり強調されにくくなっている。「恥ずかしい」を連発する作品も悪くはないのだが、ちょっと昔のイメージを想起してしまうことが増えているかもしれない。
 むしろワインボトルを入れたとき「やった!」と達成感のあまり、写真を撮ってしまう、という方がいまな感じがする。「入っちゃった」的なおもしろさだろう。
 3は無意味さと恐怖である。1も2も、ある意味で前戯であるとかオナニーであるとか、または拡張そのものが快感に思えるといった倒錯的な「意味」が多少はある。しかしこの3にはそういう意味からも離れていく。
 たとえば、入れてはいけないものを入れる。ハイヒール、汚物、ゴミ、さらには画鋲や虫など。おおよそ直接的には快楽には結びつかず、2のような達成感もない品物を入れてしまう。
 私はこの3こそが、もっとも今日的な行為に思えてならない。
 80年代に書いていた私の作品の異物は1か2しかなかった。だが、いま私は3をよく書く。虚しさと怖ろしさこそが、倒錯的な快楽になっていると思っているからだ。
「こんなことをしても、なんにもならないのに、してしまう、やられてしまう、やってしまう」という部分である。
 そもそも性行為が生殖という本来の目的から逸脱して快楽中心になっていったときから、実は虚しさが同時に蔓延していったように思う。
「こんなことをしても、なんにもならない。でも生きているときしかできないし」みたいな感覚だ。
 これは新しいようで古い感覚でもある。ただ1点、今日的だと私が思うのは「虚しさを楽しむ」点ではないだろうか。
 話は逸れるが、虚無感は時代が人を追い越したとき(恐らく産業革命あたりか)から、蔓延している。少年マンガであるとか冒険ファンタジーの世界は「それでもがんばれば、虚無感は克服できる」と主張しているけれど、私の描くような世界は虚無感を受け入れて、虚無であることを楽しもうとする。
 虚しさを楽しめるかどうかは、長く私たちの人生の裏メニューでもあった。虚しさを埋める行為はポジティブに解釈されることが多いけれども、虚しさを確認しながら虚しさに浸る行為は、行き着くところが「死」ということもあってか、なかなか受け入れにくい快楽世界だと思う。
 性愛を扱う文学では、最後に主人公たちが心中するなどして死んでいくことが多い。阿部定事件のように少なくとも片方は死んでいく。長生きすると、虚無を克服したように見えてしまったり、コメディになってしまう可能性が高いからでもある。
「今日も張り切っておまえを責めるぞ!」「はい、がんばりまーす」といった関係性は現実にはあってもいいけど、作品的にはかなり難しい。また、老いたSMカップルによる介護的なSM関係を、いずれ描いてみたいと思う衝動はあるものの「誰が読む」と言われると構想から先にはなかなか進まない。
 こうした虚無への対処の一つであり、なおかつ羞恥なき現代の中での倒錯的興奮としての異物挿入ではないか、なんて思う。
 ネットではさまざまな異物挿入動画を見ることができるが、中でも私が好きなのは、お尻の穴に大きな蕪を入れて、四つん這いで歩かされている動画である。周囲は畑か、とにかく屋外だ。蕪の葉が尻尾のように出ている。
 おまけに拡張された尻穴は、歩いているうちに自然に蕪が飛び出してしまう。無情にももう一度、押し込まれ、歩かされる。
 ビハインドシーンがないものの、もしかしたら、このあとこの女性は笑い出すのではないかと危惧するのであるが、ともかく勝手にこちらとしてはそこに淫らな感情を投影するのである。
 異物があそこに入ってしまう。入れて歩いてしまう。しかも屋外で。
 彼女は一般の人が行けないところまで行ってしまったと思えるわけだが、気の良い奥さんかも知れず、人気の店員かもしれない。
 彼がつくる農作物を入れられているうちに、とうとうここまで来てしまった、のかもしれない。
 まさに虚しさを受け入れて、そこに悦びを見出しているように思える。それを見ている私はそう感じる。
 こんな体になってしまうと、むしろ、やらずにはいられないのではないか。ぽっかりと開いてしまった部分に、なにかを押し込むしかないではないか。
「次はなにを入れようか」と。
 この異物挿入は、大人のオモチャ同様、一種の「インポテンツ」のセックスとも言える。大人のオモチャの中には、男の場合、男性器の機能を補う役目で開発されたものも多い。完全な性的不能ではなくても、男は立たない時はインポのようなものだから、「やりたい」という気持ちと「やれる」は必ずしも一致しない。それを補う道具とも考えられる。
 また女性側としては、男の精力が物足りないとしても、異物でも感じることができればお得である。人間は利益を追求したがるので、異物によって得た利益は忘れられないだろう。男なしでも感じることができれば、便利この上ない。
 これは女性に限らない。男性でもアナニー(アナルオナニー)好きは多いと聞く。男性との性交渉を希望しない男性でも、肛門を開発しているケースがあるのだ。肛門で感じることができれば(ドライオーガズムなど)、人生が二倍お得、ということである。自慢の肛門を女性に責めてほしいと望む男性もいる。
 男は、性器にコンプレックスを持っている人もいるし、勃起しなければ男ではない、といった刷り込みもあるので、アナニーで快楽を得られるのなら、いわばこのコンプレックスから解放される。勃起しなくても快楽を得られるなら、お得である。
 この「お得さ」は、私としては虚無を楽しむことにつながっていると思う。どれだけ立派なペニスがあっても、射精をすれば終わってしまう。その虚しさを男はいつも抱えている。バイアグラを使おうとも、永遠に勃起したとしても、快楽が永遠に続くわけではないのだ。
 一方、ドライオーガズムをアナニーで得られれば、勃起も射精も関係なく快楽が得られるとされている(だから「ドライ」なのだが)。前立腺を刺激するためには、アナルだけではなく尿道も有効である。つまり、男性であっても「前から後ろから」があり得る(らしい)。
 虚しさを悦びにする一つの方法として、こうした考えを持つことも「あり」だろうし、その前戯または練習としての異物挿入も「あり」だと思う。
 物書きの私は虚しさを脳内で処理することが多いわけだけども、体感重視の人にとっては異物挿入は必然かもしれない。
 この結果、異物挿入をむりやりさせられて、新たな快楽に目覚めてしまうSM小説における被虐的な登場人物は、とても得をしていることになってしまうわけだが……。


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