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君の泣き顔が見たい 60 血しぶきが高く舞い上がった

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 気づくと、花壇の横に神先は倒れ、腹が割けて腸が飛び出していた。
 作業員たちは遠ざかり、部下たちは神先に駆け寄る。
 渡辺はそのまま逃げて行くのに、誰も気が動転しているのか、追うことも捕まえることもできない。
 ぼくは「なにやってるんだ」と叫び、男のあとを追った。
 敷地を出てしまう。誰もついてこない。
 まともに息ができないことに気づくまで走った。
 初老のイメージだったが、さすがに元警官だけあって走る速度は衰えない。ぼくは「待て!」と叫びたい。走るのに精一杯で声は出ない。
 神先は死んだだろうか。いま死のうとしているのだろうか。それとも致命傷ではなく、病院に向かっているだろうか。サイレンひとつ聞こえない。なぜ通報していなのか。
 ああ、確かに庭に植えられた彼女たちを考えると警察は呼びにくいだろう。それでもこんなときは通報すべきだろう。彼女たちは自ら了承して庭に植えられたのだから。
 渡辺は土手に上がる急な階段にいた。追いつけそうだった。
 ぼくは、限界だった。だが、刑務所にいた間に少しは鍛えていたのが役に立ったのか、スピードは落ちない。マラソン選手のようにリズミカルな呼吸ができている。
 階段を彼よりテンポよく上がった。土手の向こうに消えた彼が、どこかへ逃げてしまっていないか、それが心配だった。それとも拳銃をぼくに向けるべく待ち構えているかもしれない。
 土手に上がる。彼は河川敷に降りる傾斜にいた。無様に転がり落ちている。ぼくは右左に折れ曲がっている自転車用のスロープを突き抜けて駆け下りた。自転車の男に怒鳴られる。
 ぼくを怒鳴るな、あいつを捕まえろ、と言いたい。
 右手に野球場がある。そっちには行かない。背の高い葦が川まで埋まっている。ブルーシートが見える。ホームレスの家があるのだ。
 彼が逃げてしまう。あの葦の中に入ったら、見失ってしまう。
 地面が平らになるとそれだけが心配になった。彼の姿はもう見えない。
 ただ葦が倒れている。
 そこに踏み込んだ。
 彼は仁王立ちしていた。
 しばらくぼくと渡辺は、ぜーぜーと呼吸をしていた。生きている者だけが味わう苦しみの中にいた。
「あいつが、犯人だった」と渡辺は言った。まだ拳銃を持っている。その手を持ち上げた。
「妻と娘が……。警官として当然のことをしただけなのに……。あいつは、あいつは……」
 銃口を彼は自身の喉にあてた。顎の骨の先端に当たって食い込んだ。顎をしっかりと引いてぼくを見つめた。白髪混じりの無精ヒゲと上下する喉仏。
「あいつは……」
 彼は両手で拳銃を握りしめ、泣きながら引き金を引いた。
冷たい空に彼の頭皮や肉片や血しぶきが高く舞い上がった。

「彼の奥さんと娘さんを強かんして殺したのは、神先の部下で、神先がそれを命令したんだそうだ」
 管理人の中山さんからそう聞いたのは、仕事に復帰した日だった。
「気の毒にな。逆恨みってやつだね。渡辺さんは警官として見たままを通報し裁判でも証言した。それによって神先の部下たちは一生、刑務所から出られなくなったんだよ。その腹いせに海外から呼び寄せた殺し屋にやらせたんだ。ほんの端金で、そいつらは酷いことをした。恐ろしいやつだよ、神先って男は。刑務所の中からそんなことを指示できたんだからな」
 ぼくを犯していたころに、神先はそういうこともしていたのだ。
「まさか、あの場所にいたんじゃないよね?」
「いえ。ぼくは……」
 ウソをついておいた。
 あのあと、ぼくは逃げた。だから警察がかけつけて、渡辺さんの自殺遺体を回収したり、神先の死を確認したり、3人の女たちが救出されるまでのすべてを、ぼくは知らない。報道も、彼女たちのことはほとんど触れていない。例によって美冬の家族の力が働いたのか。それとも警察の配慮だろうか。
 彼を追って走っていた男がいることは警察も把握しているようだった。それを神先の部下の誰かだと思っているらしかった。
 ぼくは渡辺が自殺したあと、すぐ後ろに怒った自転車に乗った男が立っていたのに気づき、そいつから自転車を奪うと神先のところへ突っ走った。だが、そこに辿り着く前に警察や救急車で道は塞がれていて、怖くなり、自転車を乗り捨てて逃げたのだ。
「びっくりしたよ。まさか、拳銃を本当に持っていたとはね」
「人は見かけによらない、ですか?」
「まあ、そうだな。でも、彼らしいとも言えるかもしれない」
 ぼくはそこまで渡辺のことを知らない。
「もっとも渡辺さんが神先に目をつけたのは、あんたのことで私が相談したからなんだ。彼は神先という男がどんなやつなのか調べたらしい。そして……」
 家族を奪った男だと知ってしまったわけだ。
 仕事を終えて部屋に帰る日々が再びやってきた。
 暗い部屋に帰って電灯をつけると、ぼくは買ってきた弁当を電子レンジで温める。
 そして、インスタントコーヒーを入れて、弁当を食べる。
「んんっっっ」
 強烈なメスの匂い。
 美冬、千里は全裸で、厳しい海老責め状態で半日、放置されていた。部屋の床が汚れないようにベニア板を敷いて、ブルーシートを広げた一角にいる。案の定、2匹とも失禁していた。
 チャイムが鳴って、合い鍵で入って来た麻紀は、ドアを閉じるとその場で服を脱ぎ、「ただいま帰りました」と報告する。
 全裸。ふんどしのように腰にぶら下げているジップロック。そこには使われたコンドームが入っている。ヘソの横に「正」の字が書きかけになっていた。あと1本、棒が足りない。
「どれ」
 ぼくの横に来て、彼女は床にまんぐり返しになる。陰部にバイブが突き刺さっている。
「1日中、入れていたんだろうね」
「はい」
 抜けかけているバイブを深く入れてえぐる。
「ああっ!」
「お客さんとやったか?」
「今日は男性のお客様2人に3つの穴を使っていただきました。まんこと口に2発いただきました」

(協力:エピキュリアン 三方鼻責め枷


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1970年代からのSM小説を読み、書き。「仲ゆうじ」などのペンネームで「SMセレクト」などに小説を書かせていただいておりました。
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