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被虐の家 66 まったく人間扱いされていない

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 檻に入れられた姉妹は家畜奴隷の生誕祭と称した3日連続のイベントの最後の日がはじまろうとしていることに、怯えていた。
 設置されたあのルーレットのような不気味な円盤はまだ使われていない。飾りだけではないはずで、当然、最終日になれば、多少の傷がついていもいいと真知子たちは判断しているのではないか。
 丁寧に風呂に入ることを求められ、桃江は髪を艶々にし、丸めてピンで留めた。千絵はポニーテールにするように言われた。
 日曜日の午後。店内は薄暗く整えられていた。性具の並んでいた台には、鞭やパドルなど肉体を責めさいなむ道具ばかりになっていた。
 顎はだるく、性器は重く感じられ、肛門はピリピリと痛い。
 点滴と水分、そして客からもらう精液だけで過ごしているので、頭の働きも鈍い。
 ドアが開いて客がぞろぞろと入って来る音に、2匹は頭を上げた。
 床と天井、黒いカーテンなどを照らす間接照明が、不気味だ。そこに黒い頭巾をかぶった男たちが入って来た。目だけ穴が開いている。さらに目元や口元をマスクで覆った男たちもやって来た。
 それはコスプレではない。彼らは素顔を隠すことで、いっそう非人間的な行為を楽しめるのであろう。
 思わず、2匹ともに人数を数えていた。11人。
 その少なさは、一瞬、ホッとしつつも、むしろ危険だと感じたようで、桃江も千絵も、悲壮な表情となった。
 最終日なのに、春川は来ていない。それも不気味だ。
 修造の姿もない。
 桃江は淵野に「病院に行ったのか?」と尋ねたが、「知らない」と言われたのだ。自分たちも大変だったから、修造の体のことまではっきりと見ていたわけではないが、桃江には彼がかなりの重症を負ったように思えたのだ。
「春川さんがちゃんとしてくれます」と真知子は平然としていた。
 もし、夫が殺されてしまうようなことがあったら……。
 檻から引き出された姉妹は、11人の客たちの足元を四つん這いで歩かされる。外から来たばかりの者からは、春とはいえまだ冷たい空気がその服から感じられた。
「みなさんの、靴を舐めなさい」
 させられるのではなく、しなければならない。
 自ら進んで見知らぬ男の靴に唇をあて、舌を這わす。
 中にはわずかにつま先を浮かせる者もいて、そのときは、靴底を舐めたり、つま先を口の中に入れたりする。
 リードを引っ張られるまで、舐め続け、真知子の指示で次の人に移る。11人、22の靴。2匹で舐め尽くすのだ。
「いかがでしょう?」
「従順みたいだけど、体を見たいよね」
 この日は、先に味見ということなのか。どうやら真知子たちはよく知っているらしいその11人の嗜好から、これまでとは違うやり方でいくようだ。
 客たちは全員、靴も服も脱いだ。ほとんどの男たちが、鮮やかな色彩のビキニパンツを着ており、半数ほどは腹筋を見せつけるほど鍛えていた。
 これまでの客ではない……。
 昨日は近隣の人や同級生などで、その多くの肉体は脂肪が目立っていたのとはあまりにも違っていた。ストイックな客たち。それだけ妥協を嫌う人たちではないか。
 昨日までの客たちと違うのは、ただ姉妹の肉体を蹂躙したいだけではない点だ。
 テーブルにのせられた姉妹を、手や指でいじる。その対象は性器だけではない。唇、二の腕、まぶたまで……。
「肉の品評会ですわ。どうぞ、存分にご確認くださいませ。家畜の肉をしっかりと評価いただきとうございますので」
 真知子は平然としているが、淵野は落ち着かない。ここに集まった男たちからは、犯罪者とはまた違うものの、社会の一般常識からは大きく外れた神経の持ち主たちなのだ。
 彼らにとって、家畜にされた姉妹の肉体は、それほど珍しいものではない。そもそも、目新しいものを求めているわけではない。自分たちの好きなように料理できる肉を求めているだけなのだ。
 もちろん、その品質と美しさは春川が保証している。
「こっちは、落書きされているだけあって、ケツ穴をだいぶ、拡げているよね」
 指を縦に4本入れた客がつぶやく。
「おっぱいの横の肉がなんとも言えないねえ」とつまみながら、ひねりを加える客もいる。
 桃江と千絵は、ときどき短い悲鳴を上げる。
「くうっ」
「ぎぎっ」
 だが、これまでとは違う緊張感からか、容赦のない男たちの指先のせいか、甘えたような鳴き声は出さない。
 この客たちに演技は通用しない。甘えも、人間らしさも。
 本当に痛いとき、人は「痛い」と言えないことも多い。11人は、姉妹に本当に痛いことをしようと集まったのだ。
「試してもいいのか?」
「もちろんですわ」
 真知子は2人をマットに並べる。
 起承転結といったはっきりとしたショーの形式は最初から取っていない。真知子と淵野は、場と家畜を提供し、あとは客のやりたいようにやらせるだけだ。春川から真知子を通して、今日はそうしろと伝えられていた。
「なにもしなくていいの。彼らは限度もわきまえているから、どんなことになっても、途中で止めたらだめよ。もし止めたりしたら、お得意さんを失うことになるのよ」
 彼女たちにとっては、そんなお得意さんなど、つかないほうがいい。春川にとって大事なことなのだろう。
 無機質といってもいい。指で触るだけではわからないので、性器や口やアヌスに、自分のペニスを入れてみる。その感触を味わうというよりも採点でもしているように、淵野には見えた。
 緊張からか、姉妹たちはほとんど濡れないので、ローションをたっぷり使っている。
「いいねえ」とつぶやく者もいれば、「しっかり締めてみろ」と尻を平手で叩く者もいる。
 11人はとっかえひっかえ、彼女たちの肉体を使っていく。
 まったく人間扱いされていない。
 しばらくは、そんな時間が過ぎていく。真知子はダンスミュージックを流し続けていた。会話はあまり必要ないのだ。
 男たちは姉妹の肉体で楽しみ、酒や飲み物をとり、仲間同士で話をする。
「洗ってやろう」
 汚れた姉妹をシャワーの一角に連れて行き、水をかける。肛門や膣にも容赦なく専用のシャワーヘッドを突っ込む。
「けっこう、いけそうだよね」
「これだけ肌もきれいだから楽しみだよ」
 バイクの洗車でもしているように、男たちは話をしながら、姉妹の体を洗い流す。
「ひぃぃぃ!」
 千絵の悲鳴があがる。
「どうだ、おもしろいだろ」
 屈強な黒頭巾の男に両足を抱えられ、大量の水を腸に注ぎ込まれた千絵は、ホースのように肛門から撒き散らす。
「こっちも負けないぞ!」
 桃江も同じように抱えられ、水を千絵に向けて放出する。
 男たちにとっては、単なる気晴らしだが、何度も肉の袋のように水を詰め込まれては勢いよく排泄をさせられていくと、自分たちの内臓が削り取られていくような気持ちになっている。
「自分たちで拭け」とタオルを渡し、姉妹はうつむきながら、自分たちの体から水滴を拭う。もう泣いているようだ。人としての扱いを受けていないことが、彼女たちをさらに怯えさせている。
 昨日のような男たちは、姉妹とセックスをすれば、「よかったよ」とか「気持ちいいね」と、風俗店に遊びに来たように声をかける。姉妹たちの反応を楽しみにしている。
 そうしたコミュニケーションは今夜はない。求められてもいない。
「そろそろいいかな」とリーダー的な存在らしい男が集合をかけた。
「おもしろいものがある」
 円盤をくるくると回す。
「それ、気になっていた」


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十二階第一部

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1970年代からのSM小説を読み、書き。「仲ゆうじ」などのペンネームで「SMセレクト」などに小説を書かせていただいておりました。
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