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新版 共用淫虐妻・千春(期間限定Ver)  52 女たちの怨念

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「あれは、なんですか」と理事長の立花。
「びしゃびしゃにするわけにはいきません」と私が説明役だ。
「水を使うわけか」
「そうでなくても、さっきみたいに、いろいろ体から出てきますから」
「なるほどな。しかし、べっぴんさんだよなあ。目立つと聞いてはいたが、これほどとは思わなかったぞ」
「立花さんの好みですか?」
「うーん、そうだな。ここの、昔の女郎屋なんて、化け物ばっかりだったからな。ほかの店から追い出された色キチガイの吹きだまりだったじゃないか」
「化け物が好きで、共同オーナーになられた立花さんは、あまり美形はお好みではない?」
「ははは。おれのことなんて、どうでもいいよ。こんなきれいなお嬢さんがなあ、と驚いているだけだ」
「何人も責め殺して、あと始末が大変だったと父母から聞いています」
「人聞きが悪い。おまえんところがケチって、ちゃんと食わせてないから大したことはしていないのに、簡単に死んじまうんだよ。栄養失調だよ」
「二階から逆さに吊して、半日も竹刀で責めたら、たいがいの人は死ぬでしょう」
「おれは、そんなことはしてねえぞ。あれは特高崩れの連中だよ。それに竹刀じゃない。木刀だった」
 ガハハハと立花は笑う。
 私も内川も村井も、忘れられない光景の一つだ。人間の肉体が壊れていく音を聞いた。
「おまえの言い方だと極悪非道なやつに聞こえるけど、おまえたちこそ、そんなおれたちからカネをふんだくって、贅沢な暮らしをしていたんじゃねえのか?」
「慎ましいというか、大した生活はできませんでした」
「このあたりの地主になったじゃねえか」
「ろくに賃料を払ってくれない店子ばかりで、苦労したんですよ」
 お互いに昔を思い出して笑いが耐えない。地獄女郎屋の息子。その屈辱も、いまは笑えるから不思議だ。
 金銭的なことよりも、そもそも自分に生まれながらにつけられたレッテルの方がずっと重かった。
 それも売春禁止によって料亭になってからは、気持ちはずいぶんと楽になった。助かった、と思った。
 あの女たちに会えなくなったことを、寂しく思い出すようになったのは、ずっとあとのことだった。
 私の青春はあの女たちの残像を求めることからはじまったようなものだ。
 そしていま、目の前にいる千春に辿りついたのかもしれない。
 ブルーシートの上に全裸で正座して、弁当を食べ、ペットボトルのお茶を飲む千春。
 優雅とも言えるその仕草を、立花老人がじっと見ている。その目は、ギラギラしていた。老いた顔、体を除けば、気持ちは若いのか。それとも最後の炎を燃やしているのだろうか。
 私もそんな目をしているに違いない。
 長谷川が話に加わる。
「ここは遊郭があったんですね」
「なんでもあったんです、昔は。居酒屋、氷屋、仕立て直し、豆腐、駄菓子、オモチャを作る会社もあったし、オモチャの卸屋もあった……」
 夜には街娼が立ち、客引きがいて、警察が取り締まっていた。ごくたまにしか捕まえないのだが。
 あれだけ酷いことをしていながら、私の実家の女郎屋は公認なので、いばっていた。警察に違法な街娼や客引きを取り締まれと、要望を出したりしていたほどなのだ。警官たちを接待もしていた。
「この頃、風紀が乱れて困る」などと父が嘆いていたのを思い出す。
 法と秩序の前には、道徳はねじ曲げられるらしき価値観を、子供心に歪んでいると感じていた。
 このマンションの建っている土地に、そんな妙な考えを持つ父と、父の経営する特殊な趣向でもてなす遊郭があった。
 そこにいた女郎たちは、みな客たちから激しい扱いを受けていた。ほかのまともな女郎屋を追い出された者ばかりで、行き場がなかったのだ。
 借金が残っている女たちを、安く買い受けて死ぬまで働かせていたが、父は最後までそれを「人助け」と本気で主張していた。
「うちが潰れたら、あいつらみんな首をくくるしかないんだぞ」と。そしてお得意の法と秩序だ。「ああいうやつらが街をダメにしてしまうんだ。ちゃんと管理して面倒を見てやるしかない」
 運命に流されて、そんな吹きだまりに来てしまった女ばかりではない。千春のように、自らそういう道を選んだ者も、わずかながらいた。
 そういう女ほど美しく、そしてあっという間に散ってしまった。人気が出れば、たくさんの変態客がつき、いっきに消耗してこの世から消えていく。
 何十年も前の話なのに、いまなお、その頃からの女たちの怨念、情念、淫靡さがこのあたりに漂っているような気がしてならない。
 その空気を吸い、長谷川も、住人たちもどんどん染まっている。もちろん千春もだ。
「立花さんは、どういう責めがお好きだったんですか」
 長谷川は老人との会話を楽しんでいる。
「うん。まあ、あの頃の責めだからな。おとなしいものだよ。ほら、あの有名な画伯がいたじゃないか。伊藤晴雨だったか。あの絵みたいにするのが好きだったのさ。雪とか雨の日に、ギリギリと荒縄で縛って、庭の松の木に吊すんだよな。それを見ながら、酒を飲むわけだよ。その程度の遊びだ」
 日本の緊縛は、捕縛からはじまる。拷問も取り調べから発展する。西洋式の鉄と鎖の世界は、ここには入って来なかった。
「地味でおとなしい感じですね」と長谷川が誤解するので、私は補足しないではいられなくなった。
「そんなわけないですよ。立花さんの名前を聞いたら、猫までギャーって叫んで逃げるって話だったから。立花さんが指名してきた子は、最後に好きなものを食べさせてもらえたんですよ」
「よせよ。殺すのが前提みたいじゃねえか。そんなことない。しかし、いまじゃ、そんな風情はないからね、残念だよ。店には大きな中庭があったのさ。瓢箪池があってな。女のあそこにエサを詰め込んで、鯉に食わせたり……」
「どじょう踊りで、娘を狂い死にさせたし……」
「おまえは大げさなんだよ。まだガキだったんじゃないのか。おまえの親父は女郎が死ぬと全部、客のせいにしていたからな。かなわないよ。そのたびにカネがかかる。それで面倒だからおまえのところにまとめて出資してやったんだ」
「父が亡くなったからでしょう。うちの母親と共同の経営でした」
「まあ、そうだな。あんたのお袋さんも酷い人でね。おれたちみたいな、女を責めて喜ぶやからをけしかけておいて、あとで、あの遊女はあれで死んだ、これで体がおかしくなったといっちゃ、請求してくるんだよ。払わなかったら、そのことをバラすって言うしなあ。めちゃくちゃだったぞ」
「それはお互い様でしょう」
 言葉は辛辣でも、みんな笑いながら話をしていた。
「いいですねえ、その頃の時代を経験してみたかったなあ」と長谷川。
「ろくな時代じゃなかったよ。どれ、ちょっとあの、誰だっけか。小春?」
 立花はいやらしい目を向ける。
「千春です」
「小春じゃねえのか。千春か。どっちでもいいや。こい、こっちへ」
 とうとう、ガマンができなくなったのだろう。
 千春は立花に呼ばれて、その横に立った。
 老人の骨ばった指が、千春の乳房を掴む。荒れた唇で乳首を吸う。体のすみずみまで指先で撫でる。
「うーん、若いなあ。いいねえ。きゅっと腰がくびれてるな。もうちょっと肉がついてもいいが……。ま、太らないほうがいいか。太ってるほうが縄は似合うんだよ、食い込んでさ。だけど、太ったら吊られたとき、きついだろうしな。ハハハ」
 そして、指先は股間に向かう。
「ここの毛は生えないのか?」
「永久脱毛していただきました」と千春が答えた。
「ふーん。絶対に生えないの?」
「いまのところは……。何年かして少し生えることもあるみたいですけど」
「おれは毛があるほうが好きなんだよ。ワカメ酒って知ってる?」



★お嬢様はドM 第一部★
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少しドジなお嬢様・丸木戸恵梨香(20歳)がマゾの衝動にかられてじわじわと屈辱的な「ドMのゴキ」となっていきます。ブログ公開版に未発表の2エピソード追加。



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お嬢様として育てられた恵梨香は、M性に目覚め執事の息子の遠隔調教を受けることに。執事夫妻、代理として屋敷に入り込んだ男、巨根の運転手、そして調教のプロたちから日夜、心身の限界まで責められていく。さらに大学の友人たち、婿候補の子息たちにも……。 未公表部分追加。


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テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

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拝読しました

こんな凄い文を連載って驚きです。
というのも、今日発表された動画の原文ったら、まるで無茶苦茶でした。
実際の動画を知らないまま文章を作ってたら時間ばかりかかって・・・
改めて文章力の無さを痛感させられました。

訪問者数2千超え、この文章なら当然でしょうね。
ノーマルのブログで運営されてること自体、驚き!!
時間が許せば、また来ますね。

Re: 拝読しました

ありがとうございます。細々と続けさせていただいております。これからもよろしくお願い申し上げます。
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 アクセスいただきありがとうございます。このブログは18歳未満はお読みいだけないアダルトサイトです。
 表現上、お食事時にはふさわしくないときもありますので、お気をつけください。
 なお本ブログに掲載している作品の著作権はあんぷらぐ(あんぷらぐど、あんP)に、出版権は電子も含めて荒縄工房にあります。無断転載・印刷・流用はできませんのでご注意ください。

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 現在の掲載の目安

※2020年10月20日からは下記の作品を掲載します。
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『奈々恵の百日(続・許諾ください)
『お嬢様はドM3(完結編 期間限定Ver)』
『新版 共用淫虐妻・千春(期間限定Ver) 』
 随時、短編、コラム。
 妄想絵物語(イラスト・月工仮面さん)など。

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ペンネーム「あんぷらぐ」
1970年代からのSM小説を読み、書き。「仲ゆうじ」などのペンネームで「SMセレクト」などに小説を書かせていただいておりました。
未発表作、新作などを随時、お読みいただきたいと思っています。
2019年「あんぷらぐど」表記から「ど」を取って「あんぷらぐ」へ改名。

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