奈々恵の百日 10 第三話 獣欲試技 その3 道具、持って来いよ
男たちが家をきしませながら、座敷に上がってきます。
「おい、この家、大丈夫か。おれたちが上がったら床が抜けるんじゃねえか」
「大丈夫ですよ」と誰かが、畳の上で軽くジャンプしました。
ぐらぐらと家が揺れますが、床は抜けません。
「だよな。これぐらいで抜けたりしねえか」
私をたぐり寄せながら男たちが座敷へと侵入してきました。姿見も土間に片付けられました。布団が広げられ、そこに私を転がします。
「どうせ、やられちゃうんだから、もっと力を抜けよ」
手にも足にもあまり力は入りません。
「よーし、暴れるなよ」
男たちは私を布団の上に正座させました。
「妙なことをしなければ、愛人にしたいような女なのにな」
「こんなに改造されたら、もう廃人ですよ」
「連れて歩けないし」
男たちが私を鑑賞しています。
「どうだ。口を開けるか?」
覚悟を決めるしかありません。口を開けました。大きく。
「よーし。いい子だ」
金具が口の中へ入ってきて、ガチッとストッパーが落ちると閉じることはできなくなりました。言葉を発することもできません。叫ぶことはできます。叫ぶというより鳴くのです。ブタとして。
「いいもの、つけてるな」
鼻環をいじられます。
「おまえのチンポ、この穴がちょうどいいじゃねえか」
「そんな小さくねえや」
笑いながら、彼らは服を脱ぎはじめます。
「もうすぐ入れますよ」と風呂を用意してきた男たちも戻ってきました。
「じゃあ、とりあえず、挨拶代わりにやるか」
正座している私の前に、彼らが男のものを放り出すように突き出したので、それを強制的に開かされた口の中へ入れていくのですが、指を添えようとしたとき、誰かに手首を掴まれて後ろにひねり上げられ、手枷をベルトでしっかりと取り付けられました。
「鼻環が邪魔になるかと思ったけど、ギリギリ大丈夫だな」
「そいつを指で引っ掛けてやればいいんじゃないですか」
「なるほど」
「ぐえええええ」
鼻環を人差し指で引っ掛けて上に持ち上げられると、顔は自然に上を向くしかなく、ペニスが喉まで入ってきます。
「なるほど。こいつの鼻をこうしたのは、口を塞がれても窒息しないようにってことなのかな」
「ブタだからですよ。それだけのことですよ」
「じゃ、こうしてみるか」
鼻環を自分の体の方へ引っ張っていくので、今度は顔全体を彼の股間に埋めていくのです。ゴワゴワとした陰毛。それが開いた鼻の穴にまで入ってきます。
男の太ももや膝が、乳房を押してきます。
まったくいままでにはなかったような感触に自分でも驚いています。
「こいつ、こんなでっかい乳首、おっ立ててますよ」
「スケベなんだなあ」
「スケベすぎてブタになっちゃったんだ。ハハハ」
男たちは、交代して口を試していくのです。
後ろ手で手枷同士をつながれています。
「なんか、こう、むっちりして、引っぱたきたくなりますよね」
「だなあ。こういうやつってさ、やっぱり男をそんな気にさせるんだよなあ」
「道具、持って来いよ」
普通の性行為を期待するほうが甘いのです。
彼らは穏やかで、落ち着いているのですが、そもそも並の快楽を求めてここに来たのではありません。誰に告げられたのか知りませんが、この小屋にいるのはブタであり、改造された変態女だと知って、来ているのです。
三台のクルマそれぞれに乗って、車中で妄想を膨らませながら来たはずです。
その後ろ暗い情熱が冷めないで欲しい。ぜんぶ、私にぶつけて欲しい。そうすれば、ついさっきまで感じていたような人間じみた感傷に落ち込んでいくこともないでしょう。
「ほらあ、ちゃんとしゃぶれや!」
若い男が、思いきり手を振り下ろして、それがブタ四号の青いタトゥーの上で炸裂しました。
ぐわーんと脳が揺れて、私の中に芽生えつつあったいろいろなものが、振り落とされていきました。
「ついでにこっちも」
反対側も叩かれました。手の甲なので、殴られたような重い衝撃でした。
「兄ちゃん、あんまり飛ばしたら、壊れるからな」
「あ、すいません。つい」
「いいんだよ。謝ることはないんだけどさ。好きにしていいけど、みんなそれぞれにしたいことがあるんだから。ゆっくり楽しもうぜ」
同好の士なのでしょうか。どんな人間関係なのか、さっぱりわかりません。上下でもなく、ほぼ水平の仲間。でも年齢も仕事もバラバラのようです。
「これ、どうです」
茶色い革をぎゅっと撚って細く仕上げた一本鞭。
「カッコいいねえ。どんな風か見せてくださいよ」

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